― 湯殿 ―>>+1 ああ見えて、あれは頑固者だから。[我が子のことを語る口調は柔らかい。だが口接ける仕草は、なお甘く] 私もすべてを 望もう[導かれるままに唇を寄せ、紅柘榴を戴く白い沃野に皓い牙を埋める。同時、自らの肩に手を掛け、衣を引き裂きながら肌理の上に爪痕を刻んだ。零れる赤が白の上に模様を描き、ひときわ濃い薫香が湯殿に官能を満たしゆく*]