―現在/人間界の森―
[痛む体を起こして、ここが何処かを確認するべく一度翼をしまおうとした。
途端に鋭く走る痛み。
後ろを見れば、六枚の翼のうち二枚が傷つき折れてしまっている。
飛んで帰ることは出来そうになかった。]
……どうしましょう…。
[彼女の癒しの力は強い。
しかしその代わりなのか、力を自分に使うことは出来なかった。
故に回復という手段も絶たれ、痛みを我慢して何とか翼をしまうことは出来たもののそれで痛みが治まるわけではない。]
人間界まで落ちてしまいましたのね……
……ジークムント、マレンマ!
[通信を試みるも、やはり返答はなく。]