― 天上宮 ―[ 風と共に、友の声>>*0が届いたのは、折しも現れた妖魔を朱雀神のいとし子たるカスパルが退けてすぐのこと。どうやら、霊亀、玄武の二神による結界に護られた地上から手出しをするほどの妖魔はまだおらず、天上宮の内は未だ静謐を保っていた ]...承知した。[ 常のごとく短く返した後、漆黒の男はまるでついでのように、静かな声で問いかける ]皆、無事か?