―村のどこか―[宿の中では今日も誰かが命を落とすのだろう…いっそ自分が人狼だったならよかったのだろうか、と答えの出ない考えを展開しながら、静かな村を歩いていた。]…あ?爺さん……?[誰もいないはずの視界の先に見えた黒服…どこかで見たことあるはずだと考えること数秒、それがモーリッツであると気付く。だが、その姿は記憶のあるどの爺さんの姿よりも、若かった。面影がなければ気付かなかったかもしれない。]