ー朝・郊外の館ー
朝になり改めて館を見渡せば、山奥に建つ建物と思えないほどに大きく、また綺麗に掃除がなされている。
村の中でも感じた違和感ーあまりにも新しい…まるでこの“試練”のためだけに作られたようなー
をこの洋館にも感じる。
宿泊用に作られた建物らしく
二階には人数分のベッドが並ぶ。
一階に行くと、お風呂、キッチン、トイレ…必要な設備は一通り揃っていた。
そして、大広間らしき部屋に入ると、そこには大きな投射機とスクリーン。
スクリーンには村の内部の様子が写し出されていた。
ー信じたい、でも信じられない、そんな不安気な目をした村人が写っているー
カタカタと音のなる方を見ると、そこにはタイプライター。自動的に発言を紙に起こしているようだ。これを見て過去の発言を確認しろ…って事か。(なんて用意周到な…)
[吐き出された100枚近くの紙を見て]
みんな、よく喋るのね。これからが楽しみだわ。