― 回想・4年前・図書館の前 ―
……本来はタダで聴かせる事は無いんだが。
チューニングがてらの野外演奏だからな
[>>5:+161
帽子を脱ぎ、いつの日かと同じように会釈をする。
何処か面影がある娘の目と髪の色。
眼鏡越しにその瞳を見ると、眉間にじわりと皺が寄る。]
…………。
[一瞬、背に冷たい汗が流れた。
そこで彼女と昔、別の街で出会った事を思い出したのだ。
幼い少女には無かった――独特の雰囲気。
バツが悪そうに帽子を被り直し、視線を足元の小鳥へと向けた
再び帽子を被り直すが、興味深そうに此方を見る双眸に
心臓を掠め取られそうな感覚を覚えてしまう>>5:+163]