[何処かで血が啜られる音を捕らえた。
それからどれくらい経っただろうか。
此方に向かう足音を耳にし、伏せた体を起こす。
ドールたちが連れてきたのは、予想にたがわず“彼”で。
レトはまだ眠っていただろうか。
それを起こすのはしのびなく、連れてきたドールたちに命じ、
傍のベッドを整えさせ、力を失った体を横たえさせる。]
ジェフロイ、……守れなくてすまなかった。
[彼が起きるまでそのまま体を起こしていただろう。
暫くすれば、吸血されたリエヴルも運ばれてきただろうか。
彼も近くのベッドに横たえるよう命じたが、特に様子を見ることはしなかた。**]