― ありふれた話 ―
[政治家の家の家庭環境なぞ、どこの家も似た様なものかも知れない。
偉大なる政治家の祖父と父、優秀な兄弟。
幼少より兄達と比較され落胆される毎日、
コンプレックスを抱かない方が可笑しい。
「自分は期待されていない」
「なんとしても家族に自分を認めさせたい」
「いつか手柄を立てて家族を見返してやる」
そんな思いが彼を士官させた。
(口煩い家族から逃れる為というのもあるが)
もしもベルガマスコと腹を割って話し合う事があれば、
――そんな事がこの先あるか分からないが――
お互い政敵の家柄であれ、彼の身の上>>0:483を聞けば、きっと共感する事も多かっただろう。]