どこからか声が聞こえる…
「やれやれ。ここはわたくしがやるしかないのでしてー。恐らくーあの子を鎮めることができればー、すべての争いや穢れの物の怪どもをー浄化できるのでしてー…」
直後、真夜中の街にほら貝の音色が大音量で村中に響き渡った。

「むー。サシャが暴れているのでして-。やはりこの者は鎖にでもつないでおけばよかったのでしてー？
まぁ、それはいいにせよ、サシャにはお仕置きなのでしてー。ぶおおおー！ぶおおおー！」

どこかから声が聞こえる…
「やれやれー。悪の心を持つ者を引き込んだはいいのですがー…制御が由々しきこと限りなくー…無理やりにやらねばならぬのが心がいたむのでしてー。
ああ、命の心配はしなくても良きにてー…わたくしの呪術で動きを縛ってるのみにてー…他の心顕わになる娘たちにーむかえにきてもらうのでしてー。」

どこからか声が聞こえる…
「あの子には本当に手が焼けるのですがー…こうでもしてわたくしが魔法少女を維持しているのにはー訳があるのでしてー。

もう、何年になるか分からないのでしてー。わたくしはー長らくこの村、引いてはこの地球が誤った方向に行かないために空の上から見守りしものー……すなわちー神なのでしてー。
わたくしのほかにもう一人、わたくしとほぼ同じ力をもつものー…すなはちー片割れがいるのでしてー。然るにーわたくしの片割れはーこの地球を壊そうとする黒き影に捉われてしまいー…あやつられてしまったのでしてー…
故にー…近頃の怪奇現象が増えたのは、彼らがわたくしの片割れを通じて行ったものにてー…それに対抗するためにー……ぶれなくて優し気な心を持つわたくしの末裔を魔法少女として送っているのでしてー…」

またどこからかおちゃらけた声が聞こえる…

「あーあ、折角この村を争わせたけど面白くないや。アタシは面白くないモノには興味がないんだよね〜にゃっはっは〜♪あの狼共は後でアタシのパトロンにでも始末しておけばいいヨネ〜♪
あたしの計画を邪魔してるあの女の子も言ってたけど、アタシがDr.MADよ。アタシはいろんなところに行ってたくさん勉強したの。一時期は世界の最先端とやらを見てきたりもしたしね〜♪でも、ツマンナイ!どれもこれも仕掛けがすぐ分かって退屈してたの。
そんな時に宇宙人を名乗る妖精さんに出会ったのね。ここじゃないところから来たってね。はじめは悪戯かとおもったけど、その妖精の力はホンモノだったの。だから、ワカラナイことを追及していった結果がアタシがDr.MADと呼ばれるわけなんだ〜♪　アタシは好奇心で動いてるからね〜♪」